AFPサーバ(netatalk)のLion対応状況
Macとファイルサーバの間でnetatalkのafpdを利用してAFPでファイル共有している場合、Mac OS X 10.7 LionはSnow Leopard以前と対応状況が異り、新しいバージョンが必要になっています。
netatalkを使ったNAS製品等でも、Lionだと接続に制限が出たりしています。
例: http://buffalo.jp/taiou/os/macosx107/01/macosx107_01.html
具体的には、次のような機能に対応している必要があるようです。
用途 | 必要機能 | netatalkバージョン |
---|---|---|
認証あり(ゲスト以外)の接続: | DHX2認証のサポートが必須に (セキュリティ向上) | netatalk-2.0.4以降 |
Time Machine サポート: | AFP3.3 (AFP Replay Cache等)への対応要 | netatalk-2.2beta3以降 |
netatalkが古いバージョンだと、「このバージョンのAFPには対応していません」「Time Machineに必要なAFPの機能に対応していません」といったエラーが表示され、接続やTime Machineのバックアップが利用できなくなります。
具体的には、DHX2認証にはnetatalk-2.0.4以降で対応しているようです。 ただし、uams_dhx2.so がビルド*1され、かつafpd.confの-uamlistに含まれている必要があります。
なお、Lion側の設定変更で、セキュリティを甘くして認証をパスする方法もあるようです。
http://www.alexanderwilde.com/2011/04/os-x-lion-connection-error-with-afp-and-workaround/
また、Time Machineに必要なAFP3.3はnetatalk-2.2beta3以降 (現在 2.2beta4 が公開されているのでこちらの方が良いでしょう) が必要です。
新しめのディストリビューションであれば、上記対応バージョンが yum や apt 等でインストールできると思います。
個人的には、古いLinkStation (LS-GL) にシリアルポートをつけて改造して使っていますが、これがLionに対応していなかったため、netatalk-2.2beta4をビルドして入れ替えしたところ、Time Machineも含めて利用できるようになりました。
( 具体的には、Berkeley DB-5.0.32.NC, libgpg-error-1.7, libgcrypto-1.2.4, netatalk-2.2-beta4 を導入。)
*1:libgcryptoに依存、さらにlibgcryptoはlibgpg-errorに依存